西垣林太郎のピンポンカラーなブログ
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自分の本棚を中心に適当です(汗)

Downing A. Thomas
Music and the Origins of Language: Theories from the French Enlightenment (New Perspectives in Music History and Criticism)
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Bruce Haynes
The End of Early Music: A Period Performer's History of Music for the Twenty-first Century
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Dr Francesco Pelosi / Sophie Henderson
Plato on Music, Soul and Body
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Clive Brown
Classical and Romantic Performing Practice 1750-1900
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Robert Donington
The Interpretation of Early Music
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Lewis Lockwood
Music in Renaissance Ferrara 1400-1505: The Creation of a Musical Center in the Fifteenth Century
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Joaquín Nin Castellanos:
Idees Et Commentaires
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Philippe Lescat, Jean Saint-Arroman
La musique occidentale, 108 plans - Du chant grégorien à Béla Bartok, contexte historique, point de mémoire, compositeurs, oeuvres importantes, formes, caractéristiques

Robin Stowell
The Early Violin and Viola: A Practical Guide (Cambridge Handbooks to the Historical Performance of Music)
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Emile Bosquet
La musique De Clavier: et par extension de luth

13:04 11月02日   [木]
Rob MacKillop考

人気ユーチューバー(?)のRob MacKillop氏が「歴史的」ではないとされているリュートを用いて、(恐らく)そのメーカーとのタイアップでリュート曲を演奏した動画をアップロードしたことが一部で批判されています。「間口」を拡げるべきか、「正道」を行くべきかの議論は絶えず存在するので、今更は特別な興味はないのですが、マキロップ氏にの活動方針についての誤解も生まれているので少し書いてみます。

マキロップ氏が道を踏み外したかのような言説は明らかに誤りで、彼は最初から「間口」を拡げてより多くの人が、特に彼の専門のフランスやスコットランドのリュート音楽にアプローチすることを念頭に活動を続けてきています。例えば上の動画のようなスコッランドの主に17世紀のリュート曲などを、さほど調弦に必然性のないOpen Dチューニング(クラシックギターではほとんど使われず、ケルト系やカントリー系などの音楽でしばしば使われる)にアレンジして楽譜を多く出版しているのは、クラシックギター奏者だけでなく、アイリッシュ、ケルト系の奏者にもこういったレパートリーを開拓して欲しいということでしょう。もちろんクラシックギターでも同様のレパートリーを演奏しています。

少し前に、19世紀ギターのパノルモのコピーを持ってギターを習いたいという方が来られて、話を伺うとマキロップ氏のyoutubeを見て、その19世紀ギターの音色と特にスコットランドのリュート音楽に感銘を受けて、是非演奏したいとのこと。19世紀のレパートリーも好きなので、楽器の演奏方法の習得は19世紀の教本でするのも良いかも、という方向で話がまとまってお手伝いすることになりました。非常に熱心な方です。

マキロップ氏が多く出版しているOpen Dの調弦で弾くとなると19世紀の教本は使い難いので私も頭を悩まして、スコットランドのリュート手稿譜を一通り目を通しました。スタンダードなリュート調弦のものと、若干のマンドラ譜(調弦は主に2種類)と若干のバロックギター曲があることが分かり、Open Dを使う必然性は感じませんでした。これは一般的にこのレパートリーに関してのOpen Dの使用に否定的な意味ではなく、19世紀ギターを使って、19世紀のレパートリーとスコットランドのリュート曲の両方を弾きたいという彼のニーズに関しての話です。いずれにしても、いくつかの文献にも触れられていたり、あるいは同じ曲が異なる楽器のタブラチュアで残されていることなどから、この辺りの音楽時代がさほど調弦に依存していないということは言えると思います。生徒さんと相談の結果、標準調弦で19世紀の教本やそれ以前の曲を色々として、リュートタブラチュアを将来的に弾くときには3弦を半音下げてリュート調弦と同じ形にする方向になりました。リュート自体にも将来的に興味があるということなので、この形が最善のように思えます。

と話が長くなってしまったのですが、マキロップ氏の活動、特にその間口を拡げる方向は大きな成果を上げているように思います。その一方でマキロップ氏は正道、正攻法のアプローチも多く発信しています。このような方の活動が正しく評価されることを望みます。

00:46 06月30日   [金]
正倉院の響き

 「正倉院の響き」というレクチャーコンサートシリーズに2002年から出演し、今年で早くも16年目になります。正倉院の様々な復元楽器を用いた演奏を中心に、当時の音楽文化、その他の背景などを説明しながら展開していきます。ときには正倉院宝物の専門家を招き、様々な角度から千何百年も前の音楽を聞き、さらに想像を膨らましてもらおう、というイベントです。まだいまの形の雅楽が成立する前、言ってみればプレ雅楽の時代の話が中心になり、方響 (ほうきょう)、箜篌(くご)、排簫(はいしょう)など雅楽では採用されなかった楽器もしばしば登場します。そのイベントで私は正倉院復元の四絃の琵琶と五絃の琵琶の演奏を担当し、ギターを演奏することもあります。五絃の琵琶も雅楽には採用されませんでした。この企画で全国の色々な会場に行くのが楽しみで、中には10年連続で主催して下さっている主催者もいらっしゃいます。

 2010年には国宝のほとんどの教科書に登場する有名な螺鈿紫檀五弦琵琶が19年振りに出品され、正倉院展の音声ガイドで自作曲「ゆらぎ1300」の録音が使われました。また、他の美術展でも使われています。

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 2015年には紫檀木画槽琵琶が出品され、その復元楽器を用いた日本最古の琵琶譜「番假崇」の演奏動画がyomiuri onlineに読売新聞の紙面と連動で掲載されました。

(2015年10月20日 左:関西版1面 右:関東版18面 いずれも著作権保護のために解像度を下げています)
2015-10.20-yomiuri_low 読売関東カラーlow

 日本最古の琵琶譜「番假崇」は成立が8世紀前半とされています。その時代推定の根拠も「正倉院の響き」のレクチャーの中で説明されます。楽譜は漢字で書かれており、押さえる場所が指示される所謂タブラチュアの形式になっています。リズムは明示はされていません。さあ、この楽譜からどんな音が出てくるのでしょうか。

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 この復元楽器には伝統的な絹絃を丸三ハシモトさんから買って使っています。

 また、この「正倉院の響き」の企画では数少ない千年以上前の曲と自作曲だけでなく、20世紀の伶楽運動によって作られた、一柳慧、石井眞木など日本を代表する作曲家のレパートリーも演奏されます。

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 今年も幾つか公演が予定されていますが、その告知はまたブログを改めたいと思っています。

 もし「正倉院の響き」の開催に興味を持って下さる方・団体さんがいらっしゃいましたら、こちら「CREATIVE TRADITION 創造する伝統 実行委員会」からお問い合わせ下さい。

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